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県人権教育研究大会 進路・学力保障分科会

2009.10.31(20:55) 645

休日ですが、県人権教育研究大会の研修出張でお仕事でした。「進路・学力保障分科会」に参加しました。

インターネットでの情報活用能力と情報モラルをどのように身に付けていくか(小学校)
低学力傾向克服のための取り組み(小学校)
小中連携で「荒れ」「不登校」「学級崩壊」「低学力」を克服する取り組み(中学校)

の3つの報告を元に討議が進みました。

総括討論で、以下のような意見を発言しました。


「子供たちが主体的に学び確かな学力を身に付けていくための取り組みをどのように進めているか」という討議の柱に基づいて、うちの学校での取り組みも含めながら発言します。

学力保障という観点で、最近、近隣のある府県では知事の号令の下、「基礎学力」「基礎基本」身に付けるために、高速計算、大量暗記、徹底反復で子供の感情を殺すような取り組みが進んでいます。実際、学校現場の段階ではどう進んでいるのかは見ていないのでよく分かりませんが、うちの県でも同じような取り組みを進めているところもあって、私は強い違和感を覚えます。

その点で、報告された学校の取り組みでは、先生方が子供たちの生活課題をよくとらえ、悩みながら子供たちの感情に寄り添って取り組まれている様子が報告されていたので、共感しました。
家族で、学校で、人と空間を共有して感情を共有しながら丁寧に子供たちの感情を育てて行くことなしに、子供たちに自尊感情を育てることはできないと考えるからです。

人権教育の視点から、子供の感情と想像力は最も大切にされなければならないと思います。なぜなら、言葉を通じてイメージと感情を共有するのがコミュニケーションだからです。

実は、私の学校では、先ほど述べた大阪の、あっ大阪って言ってしまいましたね、取り組みに近いことをやっていました。何年か取り組みを進めてきた今、高学年の先生方との話の中で出るのは、
  • 考える力がなかなかつかない。
  • 「わからん」「むずい」「無理」「きらい」といった言葉が出てくる。
  • ○か×か100か0かという傾向が強い。
  • 好奇心や関心を育てるにはどうしたらいいか。
  • 短絡的に行動してしまう。
といったことです。
教育というのは比較実験ができないので、この子供たちの傾向が、学校の取り組みが足りなかったからなのか、取り組みの方法が間違っていたからなのかということが実証できないということです。

校内の人権教育推進担当の立場から、子供たちの実態分析をしますが、家庭的にまた社会状況によってしんどい立場にある子供たちは、
  • 情緒が安定しない
  • 家庭での言語体験の不足
  • 感情を共有できない
といった課題を抱えて低学力の傾向があることは、報告された学校と共通しています。

それで、私が考えるのは、
「読み書き計算は学力の基礎である」という前程を疑ってかからないといけないのではないかということです。
単純計算は、例え1+1であっても抽象概念です。
低学力の児童がつまづいているのは、具体的な体験や具体思考を通して、自分に引き寄せて、自分の体験と結びつけてとらえることができていないからなのではないでしょうか。
低学年の内から、
  • 早く頭の中だけでできるように
  • 早く具体物から半具体物そして抽象化できるように
  • 指を使って計算したらあかん
  • 文を読んですぐに式を立てなさい
  • 単純計算をたくさんしましょう
というやりかたで進められていくことで、特に低学力の児童が取り残されていくのではないのでしょうか。

「計算の方法が分かる」ということと「計算の意味が分かる」ということは違います。分かりやすい例で言うと、分数のわり算の計算をできるようになっても、分数のわり算の意味を分かったことにはならないということです。
分からないのにできるようにさせることがいいことなのか、わからないまま納得しないままさせられている子供の感情はどうなるのか、といったことを、先日もうちの学校で論議していたところです。
「分からなくてもできるようにすることで、わかるようになっていく」
という逆の意見もあり、これからも議論をすすめていかなければならないと思っています。

子供が、本当に分かった、考えた、楽しかったと納得できる授業をどう作っていくかが、子供たちが主体的に学び確かな学力を身に付けていくための取り組みになっていくと考えるので発言しました。

げんごろう式



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