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3.授業での取り組み例

2009.04.06(17:30) 379

3.授業での取り組み例

 それでは、具体的な授業として、算数の「分数」の授業の実践例を挙げたいと思います。3学期の2月から9時間の計画で学習しました。
 言葉はイメージと結びついて始めて意味を成す(言葉のトリガー理論)のと同じように、数字と数も別物と考えたほうがいいです。数のイメージを引き出すために数字がある、数の概念(イメージ)があって、それを表現する数字や言葉がある、ということです。
 そこで、分数の単元の指導に当たっては、子供たちが実物を操作し、絵図を描くことを大切にし、分数のイメージをしっかり持たせることをねらいとしました。
 教科書では、「1ℓますの1/3を1/3ℓという」という導入を使っていますが、子供たちが操作しやすいようにピザを使うことにしました。厳密に言うと連続量と分離量、量分数と割合分数、という違いがあるのですが、子供の思考は、おとなから見た合理性とは違うので、子供の体験に近いイメージを使った方が分かりやすいと考えたからです。

  • 準備学習

 2学期に小数の学習の前に次のような問題を出して、等分のイメージを確認しました。

「寿司屋の梅さんは、1本ののり巻きをほうちょうで切って10個の巻きずしを作ります。何回切れば10個に切れるでしょうか」

「ハタ坊は、おでんに入っていた長ーーーーーーーい竹輪1本を、毎日同じ長さずつ食べ続け、10日目にやっと全部食べることができました。では、長ーーーーーーーい竹輪とハタ坊が毎日どのくらいずつ食べたかを、絵でかきましょう」

絵を描くとき、10等分が11等分になったりする子供が必ずいます。分数の絵がスムーズに描けるように、等分の絵を描く問題を準備としてやりました。

  • 分数の導入  1/3

問題:3人で1枚のピザを同じように分けて食べます。1人分はどのくらいになるでしょう。

まず、下のお宝算の図の左半分を描きました。お宝算はわり算の単元で学習済みです。
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実際に3人グループでピザ(円い画用紙)を切って右半分がどうなるか考えました。
直前に角度を学習したばかりだったので、子供たちはちゃんと中心角を360°÷3=120°と計算し分度器で測って切っていました。中に、4等分してその中の1つを3等分するグループはいないかなあと期待していたのですが、いませんでした。グループ内にはそういう意見もあったようです。
この分量を1/3と言います。
お宝算の図がそのまま分数の形になっていることを気付かせるとともに、1/3の量感をピザ(画用紙)で確かめました。
分母が異なる分数について、練習問題をしました。円、四角計、帯などの形で分ける練習をしました。
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  • 2/3

問題:3人で2枚のピザを同じように分けて食べます。1人分はどのくらいになるでしょう。

まず、お宝算の図を描きました。(左側)
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今度はノートにコンパスでピザを2つ描いて考えました。2つのピザを3等分して3人に分けます(お宝算真ん中)。3分の1を2つ分ということを確かめました。
この分量を2/3と言います。
お宝算の図がそのまま分数の形になっていることを気付かせました。また、黒板で1枚のピザを基準にした2/3の量感をピザ(画用紙)で確かめました(お宝算右側)。
分母が異なる分数について練習問題をしました。
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  • 仮分数、帯分数

問題:3人で4枚のピザを同じように分けて食べます。1人分はどのくらいになるでしょう。

まず、お宝算の図を描きました。
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実際に3人組でピザ(画用紙)を切って考えました。
ここで2通りの分け方が出ることを期待していました。期待通り2通りの分け方が出てきました。
・4枚のピザを全て3等分する分け方(仮分数分け)
・3枚のピザを1枚ずつ分け、残り1枚を3等分する分け方(帯分数分け)
の2通りです。

この後、仮分数、帯分数を学習し、分数の大きさ比べや分数の数直線、小数と分母が10の分数の関係を学習しました。
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  • 5

お宝算と絵図を描くことを多用し、子供たちが自分で描いて分数のイメージをつかめるように考えてきた分数の学習でした。
分数の数直線は、竹輪をつないだイメージで考えさせました。
また、分数の大きさの比較や、帯分数と仮分数の変換は、そのやり方を数字上でさせることはせずに、絵を描いて考えるようにしました。


単元のテストをした時にも子供たちはテスト用紙の裏に分数の絵を描いて考えていました。

単元が終わって、子供たちに下のどんぐり問題をさせました。

<3MX73>
1mのリボンを3/4(4分の3)使うと残りは何cmになりますか。

この問題を、絵を描きながら考えているとき、1人の子供が自分の描いた絵をじっとにらみながら、
「分かった! 4で割ったらええねん」
と叫びました。算数がそんなに得意じゃない子供です。そして100÷4を筆算して答えを導きました。

この問題は式で書くと、
1m=100cm
1-3/4=1/4
100×1/4=25
となりますが、4年生の分数の学習で分数の引き算や掛け算を学習したわけではありません。ただ、絵を描いて分数をイメージしてきただけなのです。絵を描いて見ていると、そうした式で表される複雑なことがらが見えてくるのです。学年が進んで分数の計算を学習したときに、このイメージが式に結びついていくことでしょう。

 子供のこの一言を聞いたとき、どんぐりを取り入れた学習を1年間進めてきて本当によかったと心から思いました。

げんごろう式



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